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ミュージカル「Into the Woods」を観る、の巻 ~宮本亜門の演出 [演劇・ミュージカル]


 新宿の新国立劇場にて、宮本亜門さん演出の「Into the Woods(イントゥ・ザ・ウッズ)」を観てきました。
2004年の初演の際、「月刊ミュージカル」誌の年間ミュージカル・ベストテンで1位を獲得するなど絶賛されたそうで、今回は二度目の上演だそうです。「シンデレラ」や「ジャックと豆の木」などの名作童話の登場人物が主人公の全2幕の構成です。第一幕で童話のハッピーエンドを軽妙に描きつつ、第二幕で、幸せの裏にある人間の欲望や身勝手さを反省し、仲間の大切さや家族の意味など深みのあるテーマを、優れたエンターテイメント作品に仕上げていて、その評判に違わず、実に面白かったです。19時~22時15分の終演まで、3時間たっぷり堪能してきました。

座席券は良い数字並びでした(笑)。



(ネタバレがありますので念のため)


 物語は、少し前に流行った「本当は怖いグリム童話」のよう内容になっています。
 ユニークなのは、まず第一に、「シンデレラ(シルビア・グラブ)」と「赤頭巾(宮本せいら)」、「ジャック(矢崎広)」の三つの童話を、「子供がいないパン屋の夫婦(小堺一機、高畑淳子)」と「魔女(諏訪マリー)」の物語を差し込むことで、一つの物語・世界観に融合している点です。なにしろ、登場人物みなが主役クラスですので自然と話は豪華なものになります。
 さて、第二にユニークなのは、やはり二幕のシナリオでしょう。第一幕は童話の粗筋のとおりハッピーエンドでまとめるのですが、第二幕では、それぞれの後日談を描き、実はハッピーエンドではなく現実には悩みがあった、というところに触れていきます。
そしてその現実に、「ジャック~」の巨人には妻がいて、その妻が夫を殺したジャックに復讐するため下界にやってくる、という非現実の世界をまた持ってきて、パン屋の家も、ジャックの家も、シンデレラの城さえも破壊され、亡くなる人も出るなど大変な状況に追い込まれるが、それを皆で乗り越えて明るい未来へ進んでいく、という内容にまとまっています。
 これらは脚本のスティーブン・ソンドハイム氏の「妙」によるようですが、宮本亜門さんの優れた演出とあいまって、大変素晴らしいエンターテイメント作品に仕上がっているように感じました。
 劇では「Into the Woods!」、すなわち「森」という空間を「不安なところ」「素敵なところ」「非日常なところ」などいろいろ暗喩して繰り返し示しつつ、そこから、「誰も一人じゃない!(支える仲間はいるよっ)。前向きに生きていこう!」という主要テーマにつなげていくところが絶妙だと思いました。(心にしみました)

 なお、昨年はSAYAKAさんが「赤頭巾」役をやって話題になったようですが、今年はこのようなキャストの皆様でした。

皆さん良かったですが、特に個人的には
・諏訪マリーさんの圧倒的な演技力&歌唱力
・鈴木慎平さんの実に味のあるナレーターぶり(おまけに意外なくらい早く走る!)
・高畑淳子さんのコミカルな演技
・早川久美子さんのラプンツェルとしての高音域の綺麗な歌声
・宮本せいらさんの生き生きとした感情表現の上手さ(記事によると、宮本亜門さんが高く評価しオーディションで選ばれたとのことですが、さもありなんでした)
などが大変強く印象に残りました。

 ところで、新国立劇場の「中劇場」は大変広い舞台のようです。そして広い舞台で走り回っていた上に、、役者さん達は時々裏から回って客席側から登場することがありましたので、実はものすご~~~く走り回って大変だったのでは?と思うのですが(余計な心配ですが;笑)、いずれにしても、すばらしいパフォーマンスでした。お客さんも一緒になって盛り上がる感じの、非常に楽しいミュージカルでした。

ということで、宮本亜門さん&出演者の皆さん&裏方さんも含め、ミュージカル「Into the Woods」にかかわった全ての人へ、良い仕事してますねっ!

※新国立劇場の「Into the Woods」のページ
 ⇒http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000102.html

※イープラス(04年版ですが、4分ほどの映像が見られます)
 ⇒http://mars.eplus.co.jp/ss/kougyou/syosai.asp?kc=009551&ks=03#


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